2021年から、中学校の指導要領が変わります。それに対応して、各科目の教科書も大きく変わります。今回の変更は、今までになく大きなものになります。ご兄弟の教科書や参考書をそのまま使うことは基本的にできなくなるとお考え下さい。
変更点は大きく次の3つです。
・内容が大幅増
・「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」に対応
・大判化 ※特に理科社会で大判化が目立つ(内容量の増加に対応するため)
文部科学省の提示する新しい指導要領のポイントは、この「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」です。
最近よく聞くようになった言葉ですが、どういうことでしょうか。
文部科学省によると、これからの学校教育では、「何を学ぶか」だけではなく、「何が出来るようになるか」を考え、そのためには「どのように学ぶか」ということを改善していくとのこと。
「主体的」…ある事柄を出来るようになるためには、自分は何をどうすればいいのか、気付き、行動し、改善する力を身につける
「対話的」…周りの人たちと共に考え、学び、新しい発見や豊かな発想に気づく
「深い学び」…単元や科目を超えた知識を結びつけ、物事をさらに深く理解することが出来るようにする
新しい指導要領で、これから先、さらに大きく変わっていく世界で子どもたちが生きていく力をつけさせる、というのが目的になっています。
これを受け、中学校の教科書はここ何年かで最も大きな変更が行われることになります。
今回、間違いなく一番大きな変更点は英語に関することです。
下の図は、文部科学省が発表している今後の英語教育に関する方針です。
国際化社会の中で、日本人の英語力は極めて低く、この底上げを図る狙いがあります。
平成29年度英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会(第1回) 資料3 学習指導要領の改訂等について より
小学校での英語必修化もニュースになっていますが、これからは小学校から英語をやっているのが当たり前という時代になります。
小学校の英語は、いままでは「外国語に親しむ」「外国語に興味を持つ」といった程度のものでした。これからはそうではありません。成績がつき、そしてその学習内容は中学校に引き継がれるのです。
中学英語の教科書は、基本的に小学校で習ったことに関してはわかっている前提で作り変えられます。もう、中1の最初に、アルファベットの書き方、順番から勉強をはじめる時代は終わったのです。中1の最初から、複数の文法を同時に学ぶことになります。
さらに(実現可能なのかどうかはさておき)英語の授業は英語で進められます。
また、
①単語数が大幅に増加します
小学校で扱った600~700語に、中学校で1600~1800語を加えて学習します。中学で学習する単語数は、合計2200~2500語程度ということになります。
これまでは中学で1200語程度でしたから、単純に2倍近くになるということです。
②新規学習項目が追加されます
これまでは高校生で学習する単元だった、「現在完了進行形」「原形不定詞」「仮定法」などが加わります。前述の図を見ていただいても一目瞭然ですが、求められる英語のレベルが大きく引き上げられる関係で、高校生の内容が中学生まで降りて来ます。
③その他の変更点
・英文の語数も全体的に増加する。(1つの文章中の単語数が増え、1ページあたりの分量も増える)
・実生活に即したさまざまなテキストタイプの英文が収録される。
・リスニング・ライティング・スピーキングは実生活に即したバリエーション豊かな設定がされる。
※たとえば、表やグラフを使ったスピーチ、ガイドブックやレシピ、ブログやインターネット記事、ホテルでの会話や店内、非常時のアナウンスなどが盛り込まれています。
こうした変化がある中で、対策は「できるだけ早く英語の学習を始める」ことです。NPSでは、小学校低学年から始められる英語学習を取り入れ、地域の生徒さんたちの英語力の底上げを支援しています。
英語に関する習い事を何もやっていない、近くの英語塾にこのまま通っていて大丈夫か心配、など、英語学習に関するご相談も受け付けています。お気軽にお近くの校舎までお問い合わせ下さい。