三種の神器

 昨日「三種の神器」という昔の言葉を使用しましたが、昔を振り返るとテレビはまだしも洗濯機や冷蔵庫がない生活など想像できない自分がいます。でも洗濯板と盥で洗っていた母の姿を覚えていますし、冷蔵庫が初めて家庭に登場してとても興奮したことも覚えていますから、家庭に文明の利器のない時代を未就学児ながら経験しているわけです。それでも想像すらできないのは当時不便さを感じていなかったからなのでしょう。当時はそのような利器がなくて当たり前だったのですから、不便なはずはありませんよね。不便というのは例えば現在携帯が使えなくなったら感じるようなもので、携帯のなかった20数年前には携帯のない不便さなどは微塵も感じていないのと同じわけです。「三種の神器」にクーラー・車(カー)・カラーテレビという「新・三種の神器」、その後はウオークマン、カセットデッキ、ビデオ、コピー、ワープロ、CD,パソコン、デジタルカメラ、DVD、携帯電話、インターネットなど思えば様々な文明の利器が次から次へと登場し、その恩恵を受けて生活が大きく変わった中で育ってきた世代と、生まれながらにして多くの文明の利器に囲まれている世代との差は決して小さくないのでしょうが、その時代なりに快適な日々であったと思います。

 年を取るにつれ昔を振り返ることが多くなるといいますが、自分にもその傾向が出ているのかもしれません。私より上の団塊の世代、戦争の記憶の乏しい戦中の世代、戦前は子供だった両親の世代、そして本当に少なくなりましたが戦地に赴いた世代、それぞれの世代のそれぞれの昔があり、振り返ると当然その話題も異なりますがこれも歴史なのでしょう。そしてやがてその中に埋没していくのでしょうが、できる限り語り継いでいきたいものです。