とある金魚の話

 現在、金魚を1匹飼っています。

この金魚は黒いので「クロ」と名前をつけているのですが、

クロには、かつて相棒の「アカ」という仲良しがいたのです。

 

この2匹はとても仲がよく、水槽をのぞくといつも

寄り添って泳いでいました。

 

ある日 アカは「白点病」という病気になりわずか数日で、

この世を去りました。

さらに、

この白点病に、他の金魚たちも、次々と感染し

クロ以外の金魚は全滅してしまったのです。

 

そう、このクロは、「白点病」に負けなかった

最後の1匹なのです。

 

クロのことを考えると、生物の多様性というか、

「違い」を作る能力に驚かされます。

種を残すために、少しずつ「変化」をさせる。

そして、その「変化」により、

環境の変化に対応できる新たな種が生存していく。

 

金魚も、私達人間も、そして私達を取り巻く

社会も 「違い」という変化を受け入れ、

それに対応すべく努力することが、

大切なんでしょうね。

 

              公津の杜 佐藤