流行の第一?

  トランプ新大統領の演説でも使われた「アメリカ第一(ファースト)」の『第一』ですが、小池東京都知事は「都民第一(ファースト)」といい、JOCは「アスリート第一(ファースト)」というなど、一種流行の言葉のように感じます。いかにも相手のために行動しているのだというパフォーマンスになるのでしょう。心からそう思って行動してくれているなら、これほどありがたいことはないのですが、常日頃の言動を拝察する限りでは、そう受け取ることが難しいと感じるのは私だけでしょうか。為政者は権力・権勢保持や人気取りのために利用し、他は既得権益の保持や保身に利用しているように感じます。というのは曖昧で抽象的な発言や表現でごまかし、具体的かつ迅速な行動をしようとしない点にあります。性急な行動は失敗や批判につながると恐れるのでしょう。具体的施策を示さず、また期限をほとんど切りません。切ってもなぜここまで引き延ばす必要があるのかと思えるほどの長い期間をとります。「そんな悠長なことでは困る」という当事者の深刻な声が上がっているのにもかかわらずです。トップが国民、都民、アスリートのためを真剣に考えるのなら、自ら世間に具体的施策や期限等を積極的に発信して、強いリーダーシップで組織を鼓舞して、即座に動かすべきだと考えます。是非そうなってほしいですが現実は……。