思い込み

 人は様々な経験をするたびに、そこからいろいろと学んで成長していきますが、何度か同じ経験をするとその経験が絶対のように錯覚することがあります。これが思い込みです。過去がそうだからと言って現在もそうとは限らないはずなのに、つい自分の経験則を当てはめようとします。特に成功体験だとなおさらです。「以前はこうだったから……」「前にやった時はこのような結果だったから……」 よく聞く言葉ではありませんか?まあかく言う私も若い頃はご多分に漏れていなかったと思いますが…。しかし今は違っています。まず疑います。猜疑心というわけではありません。本当にそうなのか。たまたまの結果ではないのか。あるいは偶然の産物ではないのか。またなぜこのような結果になったのだろうかと、その原因を考えます。100回以上も同じ結果が出たのならいざ知らず、数回レベルでは経験などに左右されず、第三者的な観点でその結果をとらえます。なぜなら思い込みは正しい判断力を阻害するからです。第三者的な観点、つまり客観的にとらえて分析する。このことは昨今の生き馬の目を抜くような世の中を上手に渡っていく最低限度のことだと思っています。最近思い込みをしなくなったことで、今まで気づかなかった新しいことがたくさん見えてくるようになりました。皆さんもぜひ実践してみてはいかがでしょうか。