進まぬ銃規制

 カリフォルニア州ラスベガスで58人の犠牲者を出した銃乱射事件からひと月が過ぎました。懸案となっていた銃規制へと進むと思われましたが、米ライフル協会の反対もあり、法的規制への道がまた遠のいていきそうです。米修正憲法第2条で銃の保有が認められているとはいえ、銃発砲による悲惨な事件が頻繁に起きている現状であっても状況が変わらないのは、銃社会進展への懸念はあるが自衛目的の銃保有を支持する声も少なくないという実情があります。建国や合衆国形成への歴史から自衛権に対する考え方は他国とは一線を画しています。歴史的な経緯による銃保有に至る過程は理解できますが、今や昔と状況は全く 変わっています。犠牲になった人達やご家族の無念さに応えるべく、人としてまた先進国社会を形成する一員として、真摯にこの問題に向き合ってほしいものです。