損失回避性と保有効果 その2

 『損失回避性』が働く例として、プロゴルフ・トーナメントの統計にバーデイパットよりもパーパットの方が入る確率が高いというものがあります。もちろん同じ距離・ラインで比較した結果です。なぜかというとプレーヤーは各ホールでパー(規定打数)に対して結果を評価するため、パーパットを下回りたくないという 『損失回避性』 が働くのです。一方バーデイパットは入れば儲けもので外してもパーが確実に取れるように打ちたがる 『保有効果』 が働き、ショートする傾向があることが数字にも表れているのです。しかもこれは賞金ランキングの上位と下位の選手で差がほとんどないのです。非常に興味深い例で、確かに自分のゴルフにもよくあてはまります。次回はこのような行動経済学を実務で活用できるかについて綴ります。To be contined.