中華人民共和国

 昨年末に1年半ぶりに中国に行った際、悔しいですが今の日本ではこの国にいろいろな点で勝てないと感じています。街は全く見たことがなかった貸し自転車で溢れかえり、タクシー料金からコンビニまであらゆる分野にスマホ決済が普及しています。たった1年半でこれほど急激に変われるものかと驚嘆しました。2011年末より個人的な仕事で30回以上訪中しています。当初はすでに数では日本以上の高層ビルが立ち並んでいましたが、昭和の匂いが濃いと感じましたし、化粧している女性は少ないという印象でした。また様々な部分にマナーの悪さが目についたせいもあり、数10キロに及ぶ地下鉄が1,2年で完成し、高層ビルが1年で建設されるという日本では到底信じられない事実を知っても、まだまだ日本には及ばないという気持ちがありました。それがGDPで日本を抜き、マンション価格の急騰(日本の2倍以上)や超富裕層の存在を目の当たりにしてきて、だんだんとこの国の力と勢いを感じることになりました。そして今回の変貌です。両方ともスマホ決済社会が完全に成立していることの証拠です。来訪した中国人に日本は現金が必要だから不便だと言われました。わが国もいずれ似たような形にはなるとは思いますが、かなりの時間を要するでしょう。急激な変化を嫌う国民ですから。中国の変貌が良いということではありません。ただ時流に柔軟に対応する力がわが国には不足していると危惧しています。