啐啄の機

 今日から4月。新入生に新学年、また新入社員や転職など新たなステージに立つ人のスタートでもあります。そんな皆さんに私の好きな言葉であり、教育に対して自分がモットーとしている言葉を紹介します。『啐啄の機 』です。『啐』 は雛が卵の殻を破って出ようとして鳴く声、『啄』 は母鳥が殻をつつき割る音を指し、禅宗では師匠と弟子との呼吸がピッタリ合うこと、機が熟して弟子が悟りを開こうとしているときをあらわす一方、得難い時期という意味もあります。皆さんに紹介したいのは後者の意味で、私がモットーとしているのは前者の方です。人は真に学ぼうという気持ちがないと自ら学ぶことはありません。人に言われたからやるのでは 『学び』  にはなりません。新しいスタートを切る本当に大事な時だということを十分意識したうえで 『学び』 の心を起こしてください。それが『啐』 です。『啐啄の機』 は得難い時期なのです。これを逃すことなく人生の好スタート切ってください。「運命は自ら招き、境遇は自ら作る」です。