亡き父を偲ぶ その2

 父が直腸癌を発症したのは私が15歳の時でした。当時私は中学3年生で苫小牧市の中学校に通っていました。昔でしたから1学年450人近くいましたが、成績は一桁以内でした。市内1番の高校には毎年上位40人以上入ってましたから、そのままその高校に進学すればよかったのでしょうが、どうせなら大学進学率の高い札幌の高校に進学したいという気持ちが強かったのです。しかし札幌は学区外のため簡単には受験出来ず、そこで学区内に住んでいるおじさんの家に下宿させてもらい、中学校も転校して受験したいと中3になった4月に父にその旨をお願いしました。結果は「けんもほろろ」でした。まあ15歳にもならない子供が親元を離れるなど、今振り返ると後先考えていたか怪しいものですから当たり前でしょうが。そして一学期が過ぎて夏休みとなり、二学期が始まる2日前のことです。北海道は夏休みは短いので8/14頃だったと記憶しています。勉強しているときに父から呼ばれて「おじさんとは話をつけてあるから明後日にでも出発しろ」と言われたのです。青天の霹靂でしたが、とてもうれしく思いました。出発の朝、父が仕事に行く時に「頑張ってこい」と言葉をもらい、いざ出発しようとした矢先のことです。10時くらいだったでしょうか。父が猛スピードで車で帰宅したのです。 To be continued.