秋の七草

 「春の七草」はそれを七草粥にして無病息災を願うのに対し、「秋の七草」は美しさを鑑賞して楽しむものと言われます。日本最古の和歌集である万葉集でも、山上憶良が「秋の七草」について詠んでいます。萩、尾花(ススキのこと)、葛、撫子、女郎花(おみなえし)、藤袴、朝顔の花(現在は桔梗をさす)とあります。この中で最も多く読まれている花は「萩」で百四十首あまりに登場しています。1200年以上も前に季節の植物を歌に詠む日本人に改めて感動します。