旅で学んだ歴史② 南部氏 後編

 青森県では八戸が日本有数の漁港であり、また県内二番目の人口を有する市としても有名ですが、八という数字がついているということは、歴史的には他にもあるはずと考えるのが自然です。ただ三戸は城があることから知っていましたが、その他は全く知りませんでした。青森県の地図を見ると一戸から九戸までありましたが、四戸だけ見つかりませんでした。不思議でしたが三戸城を訪れた際、資料館にてその理由がわかりました。建武の新政下で北奥羽奉行の抜擢された南部氏は、欧州に勢力を張るようになり、戦国時代には三戸南部氏が北奥羽全域に勢力を広げます。その後南部氏は分家し、一戸から九戸まで分かれます。その中で有力な一族が八戸氏と九戸氏で、前者は服従しましたが、後者は「九戸一族の乱」で滅ぼされています。四戸を納めた一族は早々と滅びたことが原因かは定かではありませんが、明治以降の再編の際に四戸のみ復活しなかったそうです。今回の旅はとても勉強になりました。