これは18世紀のイギリスの著名な思想家・哲学者であるベンサムの功利主義を表す言葉です。シンプルに表現すると、より多くの人がより多くの幸せを得られることを望ましいとする、規範的主張ないし価値観です。彼の時代は産業革命後により資本が一部の資本家に独占され、多くの人が貧しい暮らしを余儀なくされていましたので、「最大多数の最大幸福」はこうした社会状況の変革を企図するものであり、当時の民主主義の思想とも通底していました。しかし、この思想では個人(少数派)と社会(多数派)の幸福が対立したとき、後者が優先され、前者が犠牲になる恐れがあります。民主主義が発達するにつれてこの点が問題になってきました。しかし経済的視点から考えるとどうでしょうか…。To be continued.