なぜ多くの民間人が自決を選んだのか。1941年東条英機陸軍大臣が出した「戦陣訓」には「生きて虜囚の辱めを受けず」とあり、捕虜となることを禁じました。米軍につかまれば男性は殺され、女性は乱暴されると教え込まれたからで、兵士も民間人も追いつめられると自決を選んだのです。沖縄戦でも多くの民間人が犠牲となりました。県民の4人に1人と言われます。推計ですが、1937年の日中戦争以降の兵士の戦没者230万人は終戦に向かうほど増えてますが、45年以降だけで全体の55%を占め、126万人に上るとされます。一方民間人の死者は80万人で、空襲や原爆、沖縄戦などによる戦争末期の死者が大半を占めています。結果論ですが、早期の降伏が必要だったのかもしれません。私の世代は戦前生まれで、小中学生の時に戦争を体験した両親に育てられています。戦争の話をするたびに涙ぐんでいた母、米軍に対する怒りを隠さなかった父が今も忘れられません。戦争に関する話には尽きることがないのですが、これ以上綴るのは精神的に厳しいので、一旦戦争の話は休止させていただきます。しかし戦争による悲劇を現在も進行中で繰り返す人間は何なのでしょう…。