受け継ぎたい日本の祭り 12

 「学問の神様」また「天神さま」として親しまれている菅原道真公を祀る太宰府天満宮は、天神さまを御祭神とする全国1万社の総本宮でもあります。境内で梅や菖蒲など季節の花々が咲き、菅原道真公がこよなく愛した梅の咲く時期に、小川が流れる『曲水の庭』にて『曲水の宴』が行われます。この宴は天徳2年(958年)太宰大弐小野好古のより始められました。平安時代の雅な宮中行事を再現し、詩歌の名人だった道真公のお姿を偲ぶもので、禊祓(みそひはらえ)の神事のもとになっていると言われます。十二単など平安装束に身を包んだ参宴者の姿が美しい祭りです。