アメリカ・イスラエルとイランの戦争によるホルムズ海峡の緊張は、我が国のエネルギー安全保障が抱えてきた構造的な脆弱性を浮き彫りにしたと感じています。特に原油は9割以上を中東に依存しています。つまりホルムズ海峡を通過しなければならないのです。この理由には①製油所の構造制約:日本の製油所が中東産の中重質原油を前提に設計されている ②経済合理性:輸送距離、供給量、契約の安定性で中東が優位に立っている ③エネルギー政策の優先順位:脱炭素や電力の安定供給が重視され、原油調達構造の転換は後回しにされている があります。LNGが豪、米、マレーシアなどに分散されているのとは対照的ですが、海上輸送に依存するため、原油同様のシーレーンリスクは残ります。早期の供給網構築が望まれます。
